2026年5月29日(金)今年も行ってきました。
ライダーたちの一大イベント、SSTR。
昨年に続いての参加。
そして今回で、出走3回目です。
3回目ともなると、もう慣れたものです。
……と、本人は思っていました。
そう。
この「思っていました」が、今回の旅の最大の伏線です。
3回目のSSTR、準備は万全……のはずだった
SSTRも3回目。
過去2回の経験もある。
ルートの雰囲気もわかっている。
千里浜までの距離感も、なんとなく体に染み込んでいる。
つまり、もう初心者ではない。
いや、むしろ少し余裕すらある。
昨年の反省点も、ちゃんと覚えていました。
昨年は出発当日の朝にシートバッグをバイクへ積み込み、
そこで思った以上に手間取ってしまったのです。
「これが出発前のバタバタの原因だったな」
そう分析した私は、今年は一味違いました。
今年は事前にシートバッグを積んでおく。
しかも、バッグのサイズもヘンリービギンスシートバックもMからLへ変更。
積載力アップ。
準備も前倒し。
これはもう完璧。
……のはずでした。
人間というものは、少し慣れてきた頃が一番あぶない。
バイクも人生も同じです。
RULE BOOKを読まない男
SSTRのゼッケンステッカーと一緒に送られてきた、
大事な大事なRULE BOOK。
普通なら、ここでしっかり確認します。
スタートのルール。
ポイントの取り方。
指定道の駅。
マイページの設定。
しかし、今回の私は違いました。
「まあ、3回目だし大丈夫でしょ」
この一言で、RULE BOOKをさらっと流しました。
いや、流したというより、
ほぼ見ていないに近い。
その代わり、スマホのマイページ設定だけはしっかり確認。
「これで大丈夫」
「入力もできる」
「ルールもだいたい覚えている」
そんな根拠の薄い自信を胸に、出走前夜を迎えたわけです。
そして、この油断がのちのち悲劇を生みます。
60歳近くなると、思い込みも旅の荷物になる
最近、つくづく思います。
60歳も近くなってくると、
「思い込み」と「物忘れ」が、なかなかの頻度で顔を出してきます。
家を出た後に、
「あれ、鍵閉めたっけ?」
「財布持ったっけ?」
「スマホどこだ?」
「いや、スマホ見ながら探してるじゃないか」
こういうことが、普通に起きるわけです。
まあ、加齢によるものだから仕方ない。
そう思ってはいるものの、今回はロングツーリング。
しかも目指すは石川県・千里浜。
笑い話で済むうちはいいですが、
バイク旅では油断が危険につながります。
だからこそ、慎重に。
無理せず。
焦らず。
そう自分に言い聞かせながら、2026年のSSTRは始まりました。
出走地は平塚シーテラス
今回の出走地は、地元・平塚の平塚シーテラス。
日の出時刻は、朝4時28分。
念のため、前日の5月28日(木)の同じ時間帯に下見に行ってみました。
すると、すでにSSTR参加と思われるライダーの方々が、
8名ほど出走を待っている状態。
「おお、やっぱりいるんだな」
「明日は金曜日だけど、週末前だしけっこう集まるのかな」
そんなことを思いながら、翌日に備えました。


そして迎えた5月29日(金)
午前3時30分ごろ起床。
外を見る。
……霧。
もう一度見る。
……やっぱり霧。
見事なまでの、霧。
爽やかな朝焼け。
水平線から昇る太陽。
SSTRらしい感動的なスタート。
そういうものを期待していたのですが、
現実はまさかの霧・霧・霧。
海も空も太陽も、どこにあるのかよくわからない朝でした。
準備を整え、平塚シーテラスへ向かいます。
みんなが出るなら、自分も出る
午前4時15分ごろ、平塚シーテラスに到着。
日の出時刻は4時28分。
つまり、日の出まであと少し。
本来なら、海の向こうから太陽が昇ってくる――
そんなSSTRらしい感動的なスタートを期待したいところです。
しかし、この日の平塚シーテラスは、
霧・霧・霧。
海も空も太陽も、どこにあるのかよくわからない。
「これは日の出なのか?」
「それとも、ただ明るくなってきただけなのか?」
そんな非常にふんわりした朝でした。
周りのライダーたちは、日の出時刻が近づくにつれてそわそわし始めます。
スマホを操作して、スタート入力。
そして次々に出発していく。
こうなると、こちらも焦ります。
「え? もう出ていいの?」
「これ、日の出ってことでいいの?」
「まあ、みんな行ってるし……」
周囲の流れに合わせます。


自分もスマホで入力。
そして、2026年SSTR出走。
霧の平塚シーテラスから、千里浜を目指して走り出しました。
今年のルートは静岡・愛知・岐阜ルート
今回のプランは、
平塚を出発し、静岡へ。
そこから愛知・岡崎方面へ進み、
さらに岐阜を縦断して、千里浜を目指すルート。
つまり、ざっくり言うと、
ひたすら西へ。
この一言です。
朝の霧の中を走りながら、
まず向かったのは指定道の駅。
途中で、
「あっ、そうだ!」
と、はっと思い出し、
指定道の駅である道の駅 足柄・金太郎のふるさとへ向かいました。
こういうところが、今回の旅の危うさです。
「計画していた」というより、
「途中で思い出した」に近い。
でも、思い出しただけ偉い。
そう自分を褒めながら、足柄へ。


東名高速をひたすら西へ
足柄・金太郎のふるさとを出たあとは、東名高速へ。
ここからは、サービスエリアに立ち寄りながら、
約234km先の道の駅 藤川宿を目指します。
距離だけ見ると、なかなかの長さです。
朝の段階では、足柄あたりは晴れていたのですが、御殿場あたりは霧がかなり濃く、
視界もすっきりしませんでした。
「今日、大丈夫か?」
「このまま一日中、霧だったらきついな」
そんな不安もありました。
ところが、富士川を越えたあたりから、
少しずつ霧が晴れてきます。
視界が開けて、空も明るくなり、
ようやくツーリングらしい天気に。
さっきまでの白い世界が嘘のように、
気持ちのいい青空が広がってきました。

やっぱり、天気が良くなると気分も上がります。
バイクも軽く感じる。
景色も楽しくなる。
眠気も少し飛ぶ。
そして何より、
「よし、今年も千里浜まで行けそうだ」
そんな気持ちになってきます。
余裕の3回目、でも油断は禁物
今回のSSTRは、出走3回目。
経験は確かにあります。
でも、経験があるからこそ、
「まあ大丈夫だろう」という油断も生まれます。
シートバッグは事前に積んだ。
スマホのマイページも確認した。
ルートもなんとなく頭に入っている。
でも、RULE BOOKはちゃんと読んでいない。
この時点で、すでに少し怪しい。
そして何より、
年齢とともに増えてきた思い込みと物忘れ。
SSTRは、ただのツーリングではありません。
ルールがあり、時間があり、ポイントがあり、
そして千里浜というゴールがあります。
景色を楽しむだけでなく、
ちゃんと確認しながら進まなければならないイベントです。
にもかかわらず、今年の私はどこかでこう思っていました。
「3回目だから、なんとかなる」
この考えが、後半でどう影響してくるのか。
霧の平塚シーテラスを出発し、
足柄から東名へ。
そして道の駅 藤川宿を目指して、
2026年のSSTRは本格的に動き出しました。
続きは、愛知・岐阜ルート編へ。
果たして、思い込みライダーは無事に千里浜へたどり着けるのか。
そして、読まなかったRULE BOOKはどこで牙をむくのか。
自分でも少し不安を感じながら、
バイクはさらに西へ進んでいきます
つづく!!